やがて来たる日々




「ねぇ、翔子」

わたし、ふられちゃった。



清清しいほどに晴れた空。集合墓地に、一人の女性がいる。




「もう、成人しちゃうからさ、吹っ切れちゃおうと思ったの。だから、一騎君に告白したんだ。・・・知ってたんだよ、一騎君の気持ち。誰のこと、想ってるか。分かってたの。困らせちゃうって、分かってたの。一騎君、優しいから。でも。言いたかったんだ。自分の為に、翔子のためにも。・・・私、翔子が羨ましかった。一騎君との約束の為に死んだって分かった時。不謹慎だとは思ったんだけど、でも、羨ましかった。私も、無理矢理にでも戦いたいって、思った。そんなの、邪魔なだけだって分かってたけど」



わたし、ちょっとあんしんしたの。



「翔子が、最期にやりたいことやれたんだろうなって。そう思ったら、私、告白しようって、思えた。やりたいこと、やらなきゃ、翔子に申し訳ないって」



だから、わたし、がんばるね。






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